Blank Disc個人的インプレッション

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1.録音用ミニディスク登場
今現在ではあらゆる種類の生ディスクが発売されていますが、今あなたが手にしている生ディスクはどのようなものでしょうか。
何気なく使用している生ディスク。昔はどのようなものだったのか見てみましょう。

MDW-60
個人所有「SONY MDW-60」

これが「MZ-1」と共に発売された録音用ミニディスクです。
発売当時はこの1種類しかなく、74分は発売されませんでした。 (74分は数カ月経った頃に発売された)
かなり地味なディスクですが、シャッター部にインパクトがあります。
このディスクはニューモデルが出ても、かなりの間「ベーシックタイプ」として発売されていました。
おやおや?でも何で文字が逆なのでしょう。
 

MD-XG60AMD-XG60BMD-XG74C
個人所有「TDK MD-XG60/70」
この3枚のディスクはTDKの「MD-XG」で、左から発売された順番に表示しています。3枚目だけ74分です。

よく見て下さい。発売当初はシャッター部の印刷が上下逆さます。これはソニーの「MDW-60」にも
言えることですが、背ラベル側を上にして文字などが正常になるように印刷されていました。
広告にもこれが正位置として載っていました。しかしこれには大きな問題があったようです。
人間の心理としてディスクをプレイヤーにセットする際、印刷文字が上下正しく見えるようにセットしたい
ものですが、当然逆方向ではセットできません。この件でメーカーには、かなりの苦情が寄せられたと思います。
そこで中央のディスクのように、シャッター部の印刷が現在と同じ方向に改善されました。

さらにこの逆差しの件でもう一つ改善されたのが「INSERT THIS END」の文字です。
ソニー「MDW-60」、TDK「MD-XG」(左・中央)はこの文字は無く、矢印または上三角マークの彫りしかなく、
しかも見づらい。これでは印刷の上下逆さまも含めて、逆差しが多発するのは当然かもしれません。
そしてさらなる改善として、矢印または上三角マークを大きく印刷にして、「INSERT THIS END」の文字を
入れるようになりました。
ちなみにマクセルの初期発売録音用ミニディスク「MD-60/74RM」も印刷は正方向なものの、矢印は彫りでした。



2.最高の録音を目指して・・・高品位録音用ミニディスク
デジタルメディアなのにディスクによって音質が違う!?不思議な現象を生み出した録音用ミニディスク。
ちょっと欲張った録音用ミニディスクを紹介しましょう。

ES74
個人所有「SONY MDW-74C」

ソニーの高品位録音用ミニディスク。
はじめはこのディスクの音の良さはあまり分からなかった。確かに他のとは違うなとは思っていたが、
どうもピンとこなかった。ところが以下に紹介する「TDK XA-PRO」と比較していた時、あれっ?と
思ったのだ。「TDK XA-PRO」には遠く及ばないものの、普及帯よりは遙かに音がよいのだ。
広がりは少ないもののはっきりした音になっていると感じた。
このディスクあんまり目立たない存在だが、かなりの優れもの。販売価格もかなりこなれており、
普及帯とほぼ同じぐらいで購入できるので、お気に入りを録音するのに購入してみてはいかがでしょうか。
白いシェルも落ち着いた高級感を出しています。
 

XA-PRO74
個人所有「TDK XA-PR74」

ついにTDKが動きました。民生用最高級録音用ミニディスク。
ディスクによる音質の違いの原因を徹底的に追及し、そのすべての原因を排除する最高技術を投入。
そして生まれたのがこの「TDK XA-PRO」なのです。このディスクを試聴した瞬間、「ここまで違うか?」の
一言です。カジュアルオーディオだったMDが、また一歩ピュアオーディオに近づいた気がします。
音質はホールで聞いているような広がりと透明感があります。ヘッドフォンを使用していますが、かなり
広い音楽空間を感じさせてくれます。(アンプとスピーカーが欲しい(^^;)

と、普通の記事になってしまうのでここでマイナー情報を。この「TDK XA-PRO」シェルが3層構造の「ARTSシェル」
という、センターフレームと2枚のプレートから形成されるサンドイッチ状のシェルなのです。これにはディスクの
ブレを減少させる効果があります。
「TDK XA-PRO」初回ロットの限定ブックレットには、「まったく新しい発想から開発した三層構造のARTSシェル・・・」
とあるのだが、この3層構造どっかで見たことが・・・。あっ、これだ。
MA-XG60
個人所有「TDK MA-XG60」

これはTDK最高のカセットテープ「TDK MA-XG」です。当然メタルテープです。
このカセットもセンターフレームと2枚のプレートから形成されるシェルを持っています。効果としては同じく、
カセットのブレを減少させることにあります。この発想はTDKで引き継がれている最高の技術のひとつなのです。

この名前「MA-XG」、TDK初の録音用ミニディスク「MD-XG」に似てますね。
初めてだからこそ、「MD-XG」にはTDKの最高の気持ちが込められていると感じます。



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