80分ミニディスク発売記念
例外的ミニディスクスペシャル
78分48秒ディスクの作り方


ご注意
 
ここに書かれている方法は、私こと「ぷわりす」が自己責任において行ったものであり、
各メーカーならびに各ホームページ関係者には一切関係有りません。
そのためご質問等がある場合は、私「ぷわりす」にお願いします。
 
また閲覧しているユーザさんが同様のことを行って発生したトラブルについては
私「ぷわりす」ならびに各メーカーには一切責任はありません。
自己責任で行って下さい。

1.はじめに

 74分ディスクを利用して80分のディスクを作る方法は外国のページである
「MiniDisc Secrets -- Jam 80m16s on your MDs!」によって広まりました。
このページでは74分ディスクの未使用領域にも音楽データを記録することにより
80分の長時間録音を可能にしていましたが、この未使用領域も音楽データエリア
として扱うようにするためには、UTOCにその情報を書き込まなくては行けません。
しかし、この情報を作成するには改造したMD-DATAドライブや専用ユーティリティを
用意しなくてはならず、またクローンを作るにも改造されたマスターディスクの入手する
必要がありましたので、まぁ不可能に近い状況でした。

 でもそんなこんなしている間に、正式に80分ディスクが発売されてしまい、
とりあえずは改造やクローンなど考えなくても良くなってしまいました。

 これではつまらない!?やっぱり、74分ディスクに74分以上の
音楽を入れていたい!未使用領域というのがちゃんとあるのか?を確認してみたい!
ということから、クローン技術を使って74分ディスクのさらなる長時間録音を実験してみました。



2.準備

 さてさて、作成するにあたりどうしたらいいのでしょうか?

正式な80分ブランクミニディスク(1枚)・・・ソニープリズム「MDW-80H」を用意
普通の74分ディスク・・・壊してもいいように適当にあったやつ(^^; 三菱化学「M74MD」
録音可能なデッキ・・・クローン操作するのに都合のいいやつ、ソニー「MDS-102」



3.作成作業(ここからマジで自己責任です)

Step1:MDデッキのふたをはずそう!
 MDS-102のねじを取り、上蓋をはずします。なぜはずすか?これは後でのお楽しみ(^^:

Step2:80分ディスクを挿入!
 1)ふたの開いているMDS-102に正規の80分ディスクを入れます。当然買ったばかり、
  もしくはBLANKDISC状態にしたものです。

 2)そして適当に数秒間録音します。これはUTOCに開始アドレスとブランクアドレスを
  記録するためです。

 3)一度ディスクを取り出し、もう一度ディスクを挿入します。表示には「トラック1」と
  録音した数秒間の時間が表示されます。

 4)エディットモードでディスクネームを入力します。スペース1個で十分です。
  すると「UTOCが変更されてます」の表示が点灯します。(見にくいですがTOCと表示されています)

 

Step3:74分ディスクを挿入します!
 ちょっ、ちょっと待って下さいよ!80分ディスクは抜かないんですか??
 そうです。ここがポイントです。そのままイジェクトすると80分ディスクにUTOC情報が
 書き込まれて、ディスクが出てきます。・・・だからどうしたの状態になってしまいます。
 ここでふたを開けた意味が出てきます。

 1)ディスクローディングメカニズムを手でゆっくり操作し、ディスクをイジェクトします。
  MDS-102の場合、メカニズムのサイドに黒いレール上のものがあるので、本体
  手前に押してあげると、ディスクがイジェクトされます。

  

 2)そしてディスクが出てきたら、74分ディスクに差し替えます。このとき強く押しては
  行けません。止まる所までゆっくり差し、後は1)で手前に押したレールを今度は
  元の位置まで戻してあげます。するとディスクは飲み込まれて、80分ディスクが
  あった状態と同じになります。

  

Step4:74分ディスクをイジェクト!
 後はもう簡単!イジェクトボタンを押して、UTOC情報がディスクに書き込まれ
 出てくるのを待つだけです。

 こうして出来た74分ディスクが、「80分クローン」になるわけです。



4.録音しましょう
 
 さてクローンディスクに録音してみましょう。
 クローン作成したディスクをMDS-102に挿入!・・・Remain:80分xx秒
 MZ-1に挿入!・・・Remain:80分xx秒。うんうんOKだ!

 

 ケンウッドDM-9090に挿入!・・・Remain:74分xx秒!!??!!?
 がびーーーん!ケンウッドは認識していないじゃん!
 
 

 ※備考:xx秒とは「3.作成作業のStep23)」で録音した数秒間を差し引いた時間です。

 結論!ケンウッドはTOC情報とUTOC情報を確認していて、TOC情報の正式な
 録音可能時間から、UTOC情報に書き込まれた使用した時間を差し引いた
 時間をRemainとして表示していると考えられる。

 ということで、いにしえのMZ-1で録音テストです!なんでMDS-102じゃないのかって?
 角端子to角端子の光ケーブルがもうなかったんだもん(T_T)
 角端子toミニジャックの光ケーブルがあったのだ。

 順調に、順調に録音されています・・・74分59秒を越えました!!まだ録音しています!
 これはこれはと思った途端!!「EMERGENCY STOP」・・・・・・・・・・どうしたん?
 システムはハングり、今までの録音記録がぱぁー(泣)

 そしてもう一度トライし、ハングりポイントを追跡!
 その結果、録音可能時間が判明!「78分46秒」でした。
 
 



5.検証

 80分クローンなのに、何で「78分46秒」なのか?・・・答は簡単です。
 私のページをくまなく見ていただいている方なら、もうお分かりですね。

 検証1)
  3.作成作業のStep23)で、UTOCに開始アドレスを指定しています。
  つまり80分ディスクだろうが、74分ディスクだろうが開始アドレスは
  同じになっているということです。

 検証2)
  未使用領域はリザーブエリアAIGPエリアです。
  でもディスク構造から見ると、リザーブエリアは録音開始アドレスより前に存在します。
  つまり、このクローンでは使用されないということです。とすると残るはAIGPエリアです。

 検証3)
  AIGPエリアは「116クラスタ(2.04秒×116クラスタ=236秒)」です。
  
  74分ディスクの正式な録音時間:74分59秒。
  AIGPエリアの録音可能時間:236秒=3分56秒

  ゆえに、74分59秒+3分56秒=78分55秒



6.結論及び考察
 
 9秒の誤差はあるにせよ、ディスクの未使用領域に音楽を録音することは可能だと分かりました。
 この誤差はUTOC管理上で発生したものと考えられます。
 (実際、78分46秒より4秒ぐらい多く録音できたのですがシステムハングりました)

 再生では私の持っている、どの機種でもAIGPエリアは問題なく再生できました。
 ケンウッドDM-9090では、録音されている時間も78分47秒と表示されました。(1秒違う??)
 ただし、Remainの時間は00:00でした。

 

 今となっては74分オーバーディスクを無理矢理作成する必要は無くなりましたが、
 ミニディスクの構造がさらに理解できるようになりました。
 
 次への挑戦は80分ディスクのAIGPエリアの探求でしょうか・・・。


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